今回は、大分県中津市に本社を構えるGRACE HOME 阿部亜麻子様、大塚様、久保様、田口様へインタビューをさせていただきました。
現場監督の課題
現場をもっと細かく可視化したい
現場監督だけでは無く、全員で管理が出来る体制にしたい
効率的に人材を育成できる環境を作り上げたい
現状と効果
現場のすべてを遠隔確認できるため、施工のミスも減り、コミュニケーションも円滑に
属人化するのではなく、どんな人でも一定期間でマニュアルによって人材が育つ環境作りの土台が出来た
リモートでの管理が進むことで、従業員のワークライフバランスも改善。新しい技術を導入することで、会社全体のイノベーションを推進する一助にもなった
ー会社について教えてください。
○ 田口様
グレースホームは、1963年に創業し、大分県を中心に新築注文住宅の施工を得意としています。時には福岡県や佐賀県など遠方の地域でも施工を行います。
グレースホームの建物は、建築家によるデザイン住宅と高気密高断熱の高性能住宅が特徴です。施工に対しても強いこだわりを持ち、職人を大切にした家づくりを行っています。
創業者は宮大工で、法人化を進めたのが2代目の社長。現在の社長は3代目として、伝統を受け継ぎながらも新たな挑戦を続けています。
ー普段どのような業務をしておりますか?
○ 田口様
工務として、現場の管理および協力会社への連絡を担当していて、お客様との打ち合わせや検査立会い、細部の確認なども行っています。 |
○ 久保様
田口と同じく、現場の管理と協力会社への連絡をしています。 |
○ 大塚様
総務として、経理やスタッフの手続き関連や、建築物件の申請管理や補助金申請などを担当しています。また、他部署のサポートもしています。 |
ーLog Systemの導入のきっかけは、どういった事でしょうか?
○ 阿部 亜麻子 役員(以下、亜麻子様)
会社としてDX化を進めたいと考えていた時、社内調査の中でlog buildを見つけました。建築現場にはどうしても「3K」というイメージがありますが、「そんなことはない」と業界のためにも新しい働き方を推進したいと思っていました。また、一般の建築会社にとってハイレベルな人材の採用は難しいという現実があります。その中で、「誰が入ってきても同じ業務が推進できる、グレースホームとしてのサービス品質の標準化」を図りたかったのです。
さらに、離れている建設現場を可視化し、オープンな状況で全員が現場管理をできる体制を実現したいと考えました。属人化するのではなく、どんな人でも一定期間でマニュアルによって人材が育つ環境を、グレースホームとして日々進化させています。
ーLog Systemによって変わったことを教えてください。
安全美化では、どうですか?
○ 田口様
協力会社会でlog buildのサービスについて説明をしており、協力会社さんも積極的に取り組んでくれています。週に2回、必ずLog Walkで360度の現場空間がアップロードされてくるので、図面との整合性チェックや進捗確認はもちろん、安全管理も頻繁に実施可能です。
「床に一本もクギが落ちていない。傷を一つも残さない」という現場を目指して、協力会社とも協力しながら現場美化の取り組みを進化させています。完了検査時の社内チェックでは、最終的に引き渡した時に「自分が住むとしたら、これで満足するか」を大事にして確認しています。社員全員が当事者意識を持って、完了時と引き渡し前に2回のチェックを行っています。
Log Systemのおかげで、建築現場が可視化され、細かなチェックが可能になり、安全も品質も大きく向上したと実感しています。例えば、下地の位置確認も、以前は現場に行かないと分からなかったのですが、今では遠隔でリアルタイムに確認できています。
建築現場では電話だけでは分からない部分が多いですが、VR現場空間でチェックし、細かな部分はLog Meetのビデオ通話で確認します。従来、現場に行く必要があった時は、現場で待っている職人も大変でしたが、Log Systemによってリアルタイムな情報交換ができるようになり、非常に助かっています。
○ 久保様
Log Systemにより、現場の可視化を全棟で実施。その情報を遠隔でチェックすることにより、常にマネジメントが出来る状態になっています。Log Systemにより、協力会社への施工指示や、詳細打ち合わせも、リアルタイムで実行が出来て、施工品質の向上はもちろん、工程に無駄の無い施工マネジメントが出来ると思います。
品質管理では、どうですか?
○ 大塚様
リモートチェック担当になって、最初はちゃんと現場と事務所が繋がって、リモートで本当に現場を見ることができるのか不安でした。でも、一度やってみたら、しっかり現場を見ることができて安心出来ました。
log buildさんからの雛形でいただいた品質管理のマニュアルがあるので、それに沿ってやっていけば問題はないかなと思っています。今後は、チェックシートやマニュアルを、もっと効率の良いグレースホーム仕様に、どんどんアップデートしていこうと思っています。
○ 田口様
品質や進捗確認で現場に行くことは多いですが、全棟で同じタイミングで、細かくチェック出来ない部分もあります。他の現場の工程によっては、途中途中でピンポイントに現場に行けないこともあるので、決まった工程に沿って、会社として全棟チェックしてくれると助かりますね。
○ 亜麻子様
工程管理は週の初めと終わりに行っていますが、相手あっての施工なので、タイミングがずれることもあります。現場への移動が少なくなることで、デスクワークの時間が増え、生産性が高くなります。従来の管理体制だと、逐一現場に行って、他の現場から質問が来て、何が何だか分からなくなることがあって大変なケースもあったと思います。
行く回数が減ると、デスクで落ち着いて物件のスケジュール管理や施工品質、安全管理のチェックができるようになり、結果的にお施主様に喜んで貰えるサービス品質になると思います。
○ 久保様
件数が重なったときに、大塚さんがチェックをしてくれることで、時間に追われずに施工が進められるようになります。ダブルチェックをしてくれるという安心感がありますし、大塚さんがチェックした内容を社内や職人に共有することで、全体の連携も取れるようになります。
施工のミスもなくなりますし、工務だけでなく他の部署も気にかけてくれることで、全体管理が可能になります。施工管理部だけでなく、領域を横断して全社で管理体制を整えることで、現場の品質向上だけでなく、協力会社の緊張感も高まっていると感じます。
○ 亜麻子様
社長がLog Systemを使ってチェックしてくれるので、図面との整合性チェックや細かな施工方法のレクチャーなど、VRを見ながら社員や職人へのマネジメントができます。昨日は基礎会社がLog Walkを撮影してくれたおかげで、現場の進捗を把握することができ、その場で協力会社に電話して施工工程の打ち合わせを行うことができました。移動せずに現場管理ができるのは本当に助かります。
また、難しい施工やこだわりのある納まりなどについては、大工の担当者を呼んで打ち合わせをしても、普通の写真データだけだと時系列が分かりにくく、話がチグハグになりがちです。しかし、Log Walkは360度のVR現場空間で、しかも過去履歴が全て確認出来るので、建設的な会話ができるようになります。
○ 田口様
普通の写真と違って、360度写真なので、まるで現場にいるかのようにしっかりチェックすることができます。写真の場合、撮影された部分しか分からないため、他の部分を確認しに現場に移動して、そこからチェックをするという無駄が多いですが、Log Walkならすべての状況を把握することが可能です。隠れてしまった部分も、過去の情報に瞬時にアクセスできるので、下地位置のチェックや「ここにこれを設置する」という確認など、すべてを可視化することができます。
ーお施主様の反応はどうですか?
○ 田口様
大塚さんがお施主様へ毎週送ってくれていて、「まるで現場にいるかのような感じですね!とっても嬉しいです!」とお施主様からも好評です。現場を見に行けないお客様もスマホで360度の空間として見えると、とても喜ばれています。
また、現場の近くに住んでいる方だとしても、スマホでデータとして確認出来るので、友人に見せたり、両親に見せたり、非常に喜んでもらえています。
ーlog buildからのサポートはいかがですか?(活用事例共有やマニュアル、定例会など)
○ 田口様
協力会社会の説明資料など、DXを進める中で、そのまま使用出来る簡単なツールを提供してくれるので助かります。
また、log buildさんに業界水準の品質管理チェックシートがあったので、非常に助かりました。さらに、分からない部分はzoomでの定例会で教えてくれるので、非常に助かっています。
ーどのような人、または会社にこのサービスを紹介したいですか?
○ 田口様
写真だけで現場を管理している会社は、全体の状況が把握しにくいので、360度カメラを使った管理は非常に良いと思います。現場のすべてを確認できるため、施工のミスも減りますし、コミュニケーションも円滑になります。写真だけで管理している会社は、ぜひ挑戦してみると良いと思います。特に、現場の進捗状況を正確に把握したいと考えている会社には最適です。
○ 久保様
Log Systemに慣れると、仕事の効率化やデスクワークの時間が増え、会社全体の生産性が向上します。初めは少し慣れるのに時間がかかるかもしれませんが、トランスフォーメーションが進むと会社にとって良い方向に進むと思います。また、リアルタイムで現場の状況を確認できるため、迅速な意思決定が可能になります。従業員全員が現場の進捗を共有できるので、チームワークも向上します。
○ 大塚様
住宅の現場管理は、どの会社も現場監督が毎日行くのは難しいですが、Log Systemを使えば、遠隔でもしっかり現場の状況を確認できます。現場に詳しくない人材でも、マニュアル化された手順に従ってチェックができるので、不安なく作業を進めることができます。現場監督や管理者が限られている会社に特におすすめです。また、現場の透明性が高まることで、顧客への信頼感も向上します。
○ 亜麻子様
工務店は人材不足が深刻で、「工事管理は工務だけ」という体制では限界があります。全員がリモートで現場をチェックできるようになることで、人材の垣根を越え、新しい人材の教育や早期の独り立ちをサポートできます。昭和の時代のように「見て覚えろ」というやり方ではなく、効率的に人材を育成できる環境を提供できるので、特に若手の育成に力を入れたい会社におすすめです。
また、リモートでの管理が進むことで、従業員のワークライフバランスも改善されます。新しい技術を導入することで、会社全体のイノベーションを推進する一助にもなります。
ー大塚様の業務の様子
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